文書管理システム「MyQuickクラウド」はWebAPIによる外部カスタマイズは行えますが、システムそのものをカスタマイズする内部カスタマイズは行えません。そこで、文書管理を行う利用者のニーズにお応えするためにVer9.1からノーコードで登録・更新時の処理を制限したり、自動化したりできるよう登録更新マクロ機能をリリースしました。この登録更新マクロを文書管理を行う際にどのように活用できるか、活用例を考えてみましたのでご紹介します。
登録更新マクロ機能を利用することで、登録時に値を修正したり、不適切な登録の際に警告メッセージを表示させたり、登録そのものを中止させるといった、登録時にさまざまな制御が行えます。
本機能はルールとアクションで構成されます。文書登録を行う際に、ルールに適合した情報(データ)があったり、特定の操作を行ったりした場合に、指定したアクションを実行する仕組みです。
2025年3月現在、ルールは定型項目の値の判定や、クリックしたボタン、版管理の有無などを指定することができます。アクションは文字列の置換、値の更新・結合、警告・中止、メッセージ表示が可能です。
それでは、どのような利用が行えるかを紹介していきます。
MyQuickでは版管理を必須にするか、任意にするか設定ができます。セキュリティを重視し、版管理を常に必須とすると、日付をすこし変えただけ、ステータスを変えただけ、というような定型項目の文字情報を変えた場合でも版管理を行い、不要な旧版がたくさんできてしまうケースがあります。
登録更新マクロ機能を利用することで、特定の操作の際にだけ版管理を必須とするという制限が可能です。代表的な使い方としては、「添付されているファイルが差し変わった場合に、版管理を必須とする」という使い方です。
また、版管理は常に任意としつつも、更新登録時に版管理をしない場合には、版管理しなくてよいかというメッセージだけ出すという少し緩い運用も可能です。
新規文書を登録する際に既存の文書をコピーして登録する場合があるかと思います。その際に問題になるのが、修正のし忘れや、値の消し忘れです。例えばコピー元のステータス「処理済み」というような値が修正されずに残っていることで、新規タスクとして検知されないということが起きてしまいます。
登録更新マクロ機能を利用して、不正な値が登録されていたら登録を制限することが可能です。複製時に値が入っているべきではない項目に値があった場合に登録を中止させたり、新規登録時に選択されないはずの値が入っていた(例:ステータスが「処理済み」)場合に登録させずに修正を促すという使い方です。
このような統制を行うことで、入力ミスを未然に防ぎ、入力者および確認者双方の負担を減らすことが可能です。
MyQuickでは電子契約連携を行うことができます。電子契約連携を行う前に社内で回覧して、承認後に連携を行うということが可能です。一方、締結後の管理フェーズに入ると、回覧などはせずに終了期限を更新したりするメンテナンス業務が発生します。このメンテナンスの際には回覧は不要としたいという場合があります。一つのデータベース上で、回覧は必須/回覧は任意という状態が混在するケースがあり、運用の統制を取るのが難しくなります。
登録更新マクロ機能を利用して、特定のステータスが入力されていたら回覧は必須とするという統制が可能です。回覧は任意としておき、電子契約連携用のステータスが「登録待ち」の場合には回覧をしないと登録できないようにする、という使い方です。
このような統制を行うことで、柔軟性と厳格性を共存させる運用が可能となります。
運用を行っていると設定を変更する、管理項目を増やす、というようなメンテナンスを行うタイミングがあります。このメンテナンスのタイミングでユーザーが文書の登録や更新などを行っているとデータの不整合などが発生する場合があります。
登録更新マクロ機能の警告・中止アクションにはメンテナンスモードという特殊設定があります。この機能はシステム管理者以外は登録できないようにするという機能です。一般利用者の登録は制限しつつも、システム管理者は登録ができるため、更新マクロの調整が可能です。
年をまたぐ期間の日付を管理する場合、日付の入力ミスをしてしまうことがあるかと思います。たとえば以下のような間違いはみなさん経験があるのではないでしょうか。
正)開始日:2024年12月1日 → 終了日:2025年1月31
誤)開始日:2024年12月1日 → 終了日:2024年1月31
登録更新マクロ機能を利用して、開始日より前の日付で終了日が入力された場合に、修正を促すことが可能です。その他にも開始日と終了日の間に確認日が含まれていない場合など、3つの日付を用いて日付の整合性をチェックするということも可能です。
このような統制を行うことで、期限管理のアラートメールが確実に送信されるようにする運用が可能となります。
登録更新マクロ機能は特定の用途だけではなく様々な用途で利用することができます。小さなミスやモレに目を向けていただくと、利用のイメージもしやすくなります。
登録時の不整合をなくすことで、利用者による操作を軸としながら、データの信頼性が担保されたデータベースを作ることが可能です。
MyQuickをご利用されていない方はぜひ一度トライアル利用にて、登録マクロ機能でデータ管理の統制強化を試してはいかがでしょうか。
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